第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PH-14(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 冷温帯落葉広葉樹におけるUAV-LiDARを用いた枝分布構造の種間比較
Interspecific Comparison of Branch Distribution Using UAV-LiDAR in Cool-temperate Deciduous Broad-leaved Species
所属 静岡大学
要旨本文 種多様性の高い森林における樹種間の相補的な資源利用は、森林の生産力を高めるメカニズムの一つと考えられている。林冠内における葉分布構造のニッチ分化は光資源の相補的利用を促進するだろう。しかし、多様な種で構成される天然林について種ごとの樹冠構造に立ち入ってニッチ分化を調べた例は少ない。本研究では、種多様性の高い冷温帯落葉広葉樹林において、樹冠の3次元構造のどのような特性に種分化が見られるのかを解明する。樹冠内部の点群取得が可能な落葉後にUAV-LiDARを用いて1.5haの森林の幹枝情報を取得した。このうち、主要な林冠木5種(オオイタヤメイゲツ、アオダモ、ミズメ、テツカエデ、ブナ)各50個体の小枝の点群データを抽出し解析に供した。樹冠長などの樹冠外形に関する指標とフラクタル次元及び小枝クラスターの分布といった樹冠内の枝分布構造に関する指標を計算した。樹冠面積と樹冠長のアロメトリー関係において、ブナとミズメは縦長の形状になる傾向が見られた。また、樹冠体積と小枝クラスター数の関係からテツカエデ、アオダモのクラスター化は弱いことがわかった。
著者氏名 ○谷瑞木1 ・ 水永博己2 ・ 楢本正明2 ・ 飯尾淳弘2
著者所属 1静岡大学山岳流域研究院 ・ 2静岡大学農学部
キーワード UAV-LiDAR, 枝分布構造, 種多様性
Key word UAV-LiDAR, branch distribution, species diversity