第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月8日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PH-16(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | LiDARを用いた小流域における林床の光環境の評価 Evaluation of forest floor light condition in a small watershed using LiDAR |
所属 | 京都府立大学大学院 |
要旨本文 | 現在、シカの増加に伴う食害により森林の劣化が進行し、森林の更新が妨げられている。本研究では京都市近郊のナラ枯れとシカ食害の被害を受け、かつてコナラ・アベマキ林が優占していた小流域の森林を対象に光環境の評価を行った。調査地点において各層の植被率と種組成を把握した。加えて、林床の光環境を相対光量子束密度を測定し把握した。さらに、対象地全域においてUAV-LiDAR測量を実施し、取得された点群から光環境の指標として葉面積指数を算出した。これらを用いて、植生と光環境の関係を把握した。植生分類の結果、上層はコナラ、アベマキ、アカマツ、ツブラジイを主体とする植生に分類された。一方で下層植生にコナラ・アベマキは見られず、ソヨゴ等の常緑広葉樹が多く見られ、明瞭な植生の違いは見られなかった。光環境については、上層がアカマツ主体の場合には明るくなる傾向にあり、林床の光環境は上層植生の違いによって異なると考えられた。上記の傾向は、相対光量子束密度と葉面積指数の両者で確認され、LiDAR点群を用いることで、小流域の森林における林床の光環境を面的に把握し、管理・計画に応用できる可能性が示唆された。 |
著者氏名 | ○福井喜一 ・ 中田康隆 ・ 長島啓子 |
著者所属 | 京都府立大学大学院生命環境科学研究科 |
キーワード | レーザ測量, UAV, 森林構造, 里山林, シカ食害 |
Key word | laser scanning, unmanned aerial vehicle, forest structure, Satoyama forest, deer browsing |