第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月8日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PH-2(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 佐渡島のスギ・ブナ混交林の過去30年間における動態と攪乱の影響 Recent 30-years dynamics of a natural mixed forest dominated by Japanese cedar and beech in Sado island |
所属 | 新潟大学 |
要旨本文 | 佐渡島北部に位置する新潟大学演習林には、スギが優占する天然生林が広く分布している。これまでに林分構造や動態に関する研究は行われてきたが、中長期的な動態を解析した事例は限られている。本研究では、長期的な森林動態と攪乱の影響の関係を明らかにする目的で、樹木の生残過程や成長量を調査し、林分構造の変化を中心に解析した。調査地はスギやブナ・ミズナラ等で構成される針広混交林で、古い択伐跡とともに台風襲来、ナラ枯れによる攪乱が示唆される林分である。調査地(0.72ha)では1992年に毎木調査が行われており(Kamitani et al. 1996)、当時の樹木位置図をもとに、2023年夏、枯死木の状態や生存木の胸高直径と樹高を再測した。また、新規加入木(胸高直径10㎝以上)の毎木調査を行った。その結果、約30年間で、スギやブナの生存木の直径は年平均で約0.2㎝成長していた。また、新規加入はカエデ類などの落葉広葉樹の本数が多く、それらを加えた胸高断面積合計は約20%増加した。一方、元の立木の約20%は枯死し、特にミズナラの立ち枯れが多かった。本報告では、枯死木の周辺木の年輪解析結果も加えて、林分構造の変化に攪乱が及ぼした影響について検討する。 |
著者氏名 | ○岡田柚佳1 ・ 紙谷智彦2 ・ 梶本卓也3 |
著者所属 | 1新潟大学農学部 ・ 2新潟大学 ・ 3新潟大学佐渡自然共生科学センター・演習林 |
キーワード | 森林動態, 天然生林, 針広混交林, 攪乱, ナラ枯れ |
Key word | forest dynamics, natural forest, mixed forest, disturbance, oak wilt disease |