第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PH-22(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 佐渡島におけるブナとスギの生育場所の環境要因について Enviromental factors of Fagus crenate and Cryptomeria japonica on Sado island |
所属 | 新潟大学 |
要旨本文 | 冷温帯多雪地にはブナースギ混交林が成立することがある。このような林では一般的にこの2種が同所的に出現し、生息地を共有しているように見える。しかし、佐渡島の大佐渡山脈では山脈南側にブナ林、山脈北側にスギ林が優占している林分が広がり、混交している林分は非常に少ないので、棲み分けが起きている可能性がある。本研究では、ブナとスギが棲み分けを行っているかどうか、またその要因は何かを明らかにすることを目的とした。 大佐渡山脈南側のブナ林、山脈北側のスギ林、その推移帯の山脈中間部分に調査エリアを分け、ベルトトランセクト法による植生と環境要因を調査した。 その結果、実際に大佐渡山脈の南側と北側だけでなく、推移帯の中でもミクロスケールで見ると、ブナとスギは同所的には出現しておらず、競争排除が起こっている証拠も認められなかった。また、スギは北西斜面に多く、ブナは南側から東向きの斜面に多く、冬季北西季節風の風上、風下に対応していた。大佐渡山脈では、他にミズナラがブナ、スギと混交しており、ブナとミズナラの間では競争関係が生じている可能性が示唆された。 |
著者氏名 | ○岡田航大1 ・ 本間航介2 |
著者所属 | 1新潟大学理学部 ・ 2新潟大学農学部附属フィールド科学教育研究センター佐渡ステーション |
キーワード | ブナ林, 推移帯, 環境要因 |
Key word | Beech forest, transition zone, Enviromental factors |