第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PH-23(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 兵庫県南東部の社叢林における20年間の植生動態 Vegetation dynamics over a 20-year-period in shrine forest, southeastern Hyogo Prefecture, Japan |
所属 | 神戸大学 |
要旨本文 | 社叢林とは,社寺が所有している自然林または人工林のことを指す.その多くが孤立林として都市域に点在し,様々な生態系サービスおよび文化的サービスを我々に提供する貴重な都市緑地である.本研究では,兵庫県南東部に位置する西宮市にて,西宮神社の社叢林を対象に2003年から2020年の間に合計4回の毎木調査を実施した.得られたデータから,約20年間の植生動態を把握し,管理上の課題を特定することを目的とした. 社叢林の種数および多様度指数は2015年に増加したが2020年には減少し,17年間で新規に加入したのは1種(ユズリハ)のみだった.2003年以降,胸高断面積合計および照葉樹林構成種の比率が増加し続けた.これらのことから,今後さらに照葉樹林化が進むと考えられる.種組成および林分構造をnMDSを用いて自然林と比較した結果,種組成では2003年から2008年にかけて自然林へ近づいたことを示した.しかし,2015年以降は自然林の種組成から遠ざかった.一方で,林分構造では経年変化はほとんどみられなかった.このことから,種組成では照葉樹林化が進行する一方で,各種の個体数に偏りができることによって多様性の均衡度が低くなると考えられる. |
著者氏名 | ○任睿 ・ 柏木圭太 ・ 石井弘明 |
著者所属 | 神戸大学大学院農学研究科 |
キーワード | 生物多様性, 孤立林, 植生管理, 都市林 |
Key word | biodiversity, forest fragment, vegetation management, urban forest |