講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付	2024年3月8日
開始時刻	ポスター発表
会場名	532
講演番号	PH-24（学生ポスター賞審査対象）
発表題目	御明神演習林大滝沢試験地の針広混交林における32年間の動態 Mixed forest dynamics for 32 years in the Ohtakizawa Resarch Site, Omyoujin Experimental Forest
所属	岩手大学
要旨本文	ヒバやスギ，ブナなどからなる冷温帯針広混交林の動態と攪乱からの回復過程を明らかにするため，1991年に岩手大学御明神演習林に設置された大滝沢試験地（4ha）の長期観測データを解析した。調査地を含む周辺林分は19世紀後期に伐採などの攪乱によって更新した林分と推定されている。試験地では1991年と1998-2023年の5年ごとで樹幹の生死，胸高周囲長の測定（DBH≧3cm）等の毎木調査が行われてきた。1991年からの32年間の推移をみると台風被害で樹幹密度は576本/haから559本/haに減少したが，2023年まで増加し638本/haとなった。胸高断面積（BA）は44.8m2/haから43.4m2/haに減少した後増加し，2008-2013年の一時減少を挟み47.8m2/haまで増加した。本数率においては針葉樹が減少し広葉樹が過半数となった。特にヒバの減少とホオノキ，ウワミズザクラ等の遷移中期種の増加が目立った。BA率ではほぼ横ばいで大きな変化が認められなかった。直径相対成長率と期首DBHの回帰式より推定した潜在的最大DBHと，実際に観測された最大DBHの関係をみると，ヒバ，ミズナラはまだ潜在的最大DBHに達しておらずこれからも成長が続くことが推測された。
著者氏名	○宮澤優輔1 ・ 真坂一彦1 ・ 杉田久志2 ・ 高橋利彦3 ・ 野口麻穂子4 ・ 澤田佳美4 ・ 白旗学1
著者所属	1岩手大学農学部 ・ 2元森林総合研究所 ・ 3木工舎ゆい ・ 4国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
キーワード	動態パラメータ, 回転時間, 攪乱
Key word	Dynamics parameter, Turnover time, Disturbance