第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PH-34 |
発表題目 | トドマツの雪害抵抗性に関連する枝形質の地域変異とゲノムワイド関連解析 Regional variation and GWAS for snow damage resistances of branches in Abies sachalinensis |
所属 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所 北海道支所 |
要旨本文 | 近年、北海道では突発的な大雪や湿雪、また暴風雪の頻度が増加している地域があり、造林木への雪害が懸念される。このような気象害のリスクを推定する上で、自生環境に対する遺伝子型の地域変異や適応進化のプロセスの解明は有益な基盤情報を与える。本研究では、北海道に広く分布するトドマツを対象として、雪害抵抗性に関連する遺伝子型の地域変異を明らかにした上で、気象データから推定される雪害リスクのマップとの関連解析を行った。トドマツの産地試験地(北広島市)において8産地に由来する個体の枝形質として力学・形態・材質特性を調べ、産地の気象条件とも関連があった抵抗性形質を選出した。同時に取得した遺伝子型を用いてゲノムワイド関連解析を行い、抵抗性形質に関連する遺伝子型を選出した後、その地域変異の推定モデルを産地の気象条件から構築した。また、過去40年間の気象データ及び着雪量と気温の関係に基づいて道内の雪害リスクを推定した。抵抗性形質に関連する遺伝子型の変異情報と、気象データから推定された雪害リスクを位置情報で対応させたのち、その差異について遺伝子型の変異情報の算出や雪害リスクの推定プロセスに着目して考察した。 |
著者氏名 | ○菅井徹人1 ・ 内山憲太郎2 ・ 澤田圭3 ・ 石塚航4 ・ 北村系子1 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所樹木分子遺伝研究領域 ・ 3北海道大学大学院農学研究院 ・ 4北海道立総合研究機構 |
キーワード | 越冬戦略, 局所適応, 形態特性, 力学特性, 遺伝的集団構造 |
Key word | Overwintering strategy, Local adaptation, Morphological characteristics, Mechanical characteristics, Population genetic structure |