第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PH-35 |
発表題目 | ダケカンバ産地試験地における4年生苗の萌芽幹動態 Sprouting Stem Dynamics of 4 years old Betula ermanii sapling in a common garden experiment |
所属 | 信州大学 大学院 |
要旨本文 | 信州大学演習林では地球温暖化などの環境の急激な変化に樹木がどのような応答をするかを明らかにすることを目的としたダケカンバの産地試験を行っている。 2022年と2023年の秋に主幹および全萌芽幹を対象として毎木調査を行い、産地毎の個体生存率、平均幹数、D2H、萌芽幹の新規加入率と死亡率および平均回転率を求めた。また、幹の先枯れの有無と萌芽のパターンを調べた。萌芽のパターンは根元から発生する株萌芽と幹から発生する幹萌芽の2パターンに分けた。 D2Hは萌芽幹の新規加入率および回転率と負の相関を示した。これは、萌芽幹の若返りによって個体サイズが小さくなったためであった。厚岸を除く多くの産地において前年までの主幹と萌芽幹は枯死していた。また、幹の先枯れ率(先枯れ幹数を全幹数で除した値)は産地によって大きく異なった(53~11%)。先枯れ率は南アルプス、西駒、釈迦ヶ岳が高く(53~36%)、能郷白山、鳥海山が低い値を示した(15~11%)。萌芽の意義として、主幹の枯死や先枯れ、あるいは幹の折損などからの回復が考えられるが、今後どのような理由で先枯れ率に産地間差が生じたのか検討する必要がある。 |
著者氏名 | ○室谷楓香1 ・ 小林元2 ・ 後藤晋3 ・ 戸丸信弘4 ・ 津村義彦5 |
著者所属 | 1信州大学農学部 ・ 2信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター ・ 3東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 4名古屋大学生命農学研究科 ・ 5筑波大学生命環境系 |
キーワード | 株萌芽, 先枯れ, 主幹, 地域間差, 幹萌芽 |
Key word | stump sprout, stem dieback, main stem, regional defference, epicormic branch |