第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PH-45 |
発表題目 | 奥秩父山地におけるスズタケの 一斉枯死・更新プロセスのモデル化 Modeling mass death and regeneration processes of Sasa borealis in the Chichibu Mountains |
所属 | 千葉大学 |
要旨本文 | 日本の森林の林床ではササ類がしばしば高密度で繁茂し、生態系の機能や構造などを決定する重要な要因となっている。ササ類は、長期間地下茎による栄養成長で生育を続けた後に一斉に開花・枯死・更新を行う特異な生活史を持つ。ササ類の一斉枯死・更新のプロセスをモデル化することは、森林生態系の機能や構造を理解するために重要である。本研究の研究対象地である奥秩父山地の天然林では、ニホンジカの採食によって、2013年~2014年にスズタケが一斉開花後に枯死し、現在部分的に更新しつつある。そこで、研究対象地に合計39箇所の調査地を設け、約半数にシカ排除柵を設置して、2013〜2021年の間スズタケの稈数を追跡記録した。記録にあたっては、稈を、背の高い稈、一斉更新後の背の低い稈、枯死したがまだ立っている稈の3カテゴリーに区別した。3カテゴリー間の推移を行列モデルによって表現し、環境条件を考慮しつつ推移確率等をモデル化した。データ解析にあたっては、状態空間モデルの枠組みを使用した。シカ柵の有無や胸高断面積合計などが稈の状態推移に影響を与えていることが明らかになった。 |
著者氏名 | ○梅木清1 ・ 石川直樹2 ・ 平尾聡秀3 |
著者所属 | 1千葉大学大学院園芸学研究科 ・ 2千葉大学園芸学部 ・ 3東京大学大学院農学生命科学研究科 |
キーワード | スズタケ, 一斉枯死, 更新, 状態空間モデル |
Key word | Sasa borealis, mass death, regeneration, state-space model |