第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PI-10(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 越境大気汚染によるイオウ酸化物の飛来が多い森林流域土壌のイオウ蓄積量 Sulfur accumulation in a forest soil under transboundary air pollution. |
所属 | 名古屋大学 |
要旨本文 | イオウは産業革命以降人為的な排出によって大気中に多く存在するようになった元素の一つである。イオウ化合物の排出量は、日本国内では1960-1970年代、世界的にもイオウ排出量が多い隣国の中国では2006年をピークに継続的に減少の傾向が見られる。これに伴い、イオウ化合物が蓄積された森林土壌から吸着されていた硫酸イオンの脱着や有機態イオウ化合物の無機化により、硫酸イオンが放出される可能性がある。そのため、大気汚染が緩和された後においてもイオウ化合物の土壌中での蓄積量や化学状態を調査することは重要である。本研究では、日本海沿岸地域である加治川流域の土壌を調査した。この調査地はアジア大陸からの越境大気汚染の影響を強く受けている地域にあり、25年間(1981~2005年)での累積イオウ沈着量は国内でも屈指の高さであったことが報告されている。そこで加治川流域土壌は、イオウ沈着量が少なかった地域と比較してどのくらい多量のイオウを蓄積しているかを明らかにすることを本研究の目的としている。今回は、土壌3断面から採取した計12層位(表層から基岩まで)の土壌試料について土壌層別に蛍光X線分析法によって全イオウ濃度を調べた結果を報告する。 |
著者氏名 | ○塩出晏弓1 ・ 佐瀨裕之2 ・ 山下満3 ・ 諸橋将雪2 ・ 四柳宏基2 ・ 杉山暁史4 ・ 谷川東子1 |
著者所属 | 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2アジア大気汚染研究センター ・ 3兵庫県立工業技術センター ・ 4京都大学生存圏研究所 |
キーワード | イオウ, 土壌, 越境大気汚染, 加治川流域 |
Key word | Sulfur, Soils, Transboundary Air Pollution, The Kajikawa catchment site |