第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PI-25 |
発表題目 | 長期データと簡易モデルから推定されるスギ人工林の枯死木炭蓄積素量 Estimating deadwood carbon stock in Japanese cedar plantation forest through long-term data and a simplified model |
所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 |
要旨本文 | 長期にわたり調査されてきたスギ人工林の収穫試験地24林分の自然由来の枯死量と間伐データに基づいて(西園ら2019)、簡易な分解モデルを用いて、林分ごとの枯死木炭素量(tC/ha)を評価した。試算の際には、間伐材は完全に搬出され、そのときに発生する枯死木は根株のみと仮定した。また、スギの根株の平均分解定数kを0.033として計算を行った(酒井ら、2008)。 林齢70年に至るまでの枯死木量は、各林分の自然枯死量、間伐量の違いや林齢によって大きく変動し、最小値は2.6 tC/ha、最大値は66.0 tC/haであった。平均値±標準偏差は間伐林で14.3±7.2 tC/ha、無間伐林で13.6±8.1 tC/haであった。この枯死木量は、鵜川ら(2012)が示した日本全国2438箇所(スギ林を含むさまざまな森林タイプで行われた調査)の平均枯死木量4.2±6.7 tC/haに比べてかなり大きかった。この差異は、スギ人工林が他の森林タイプに比べてバイオマスが大きいことが関係しているように思われる。また、推定に使用した分解定数による影響も大きい。実際、同じ樹種でも観測される分解速度の幅はかなり大きく、分解についてもさらなるデータ収集が望まれる。 |
著者氏名 | ○酒井寿夫 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域 |
キーワード | スギ, 人工林, 枯死木炭素蓄積量, 林齢 |
Key word | Japanese cedar, planted forest, deadwood carbon stock, forest age |