第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
| 日付 | 2024年3月8日 |
|---|---|
| 開始時刻 | ポスター発表 |
| 会場名 | 532 |
| 講演番号 | PI-7（学生ポスター賞審査対象） |
| 発表題目 | 複数樹種のリター分解で得るDOCのフェリハイドライト様物質への吸着特性 Adsorption properties of DOC obtained by litter decomposition of multiple tree species on ferrihydrite-like materials |
| 所属 | 名古屋大学 |
| 要旨本文 | 森林生態系の物質循環を促す主要な機構の１つに植物リターの分解があり、その過程で二酸化炭素や溶存有機態炭素（DOC）が放出される。DOCは土壌鉱物への吸着によって流亡を免れ、その吸着性はDOCの量や質に依存する。そのため森林生態系における炭素動態の精査には、DOCの土壌鉱物への吸着に関する情報が必要である。本研究では、「単一樹種林の混交林化という近年の林業形態の変化がDOCの質や量に影響を及ぼし、DOCの土壌鉱物への吸着量を変化させる」という仮説を立て、これを室内実験で検証した。 カシワ・ケヤキ・クロマツの根と葉（単樹種・2樹種混合・3樹種混合の7パターン）を2年間のカラムを用いた分解試験に供した。根と葉は定期的に人工雨を流し、12・36・56・75・106週目に得られた溶脱液を本試験に用いた。土壌に広く分布する土壌鉱物の1つであるフェリハイドライトを模した物質に、溶脱液を添加してDOC吸着量を調べた。その結果、樹種を混合すると溶脱液のDOC濃度はリター分解程度や器官（根・葉）により大きく異なり、その濃度に依存してDOC吸着量が変化することが示された。 |
| 著者氏名 | ○二村杏太朗1 ・ 柵木香奈穂1 ・ 林亮太1 ・ 眞家永光2 ・ 渡邉彰1 ・ 平野恭弘3 ・ 谷川東子1 |
| 著者所属 | 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2北里大学獣医学部 ・ 3名古屋大学大学院環境学研究科 |
| キーワード | 溶存有機炭素, 樹種混合効果, フェリハイドライト様物質, 吸着 |
| Key word | dissolved organic carbon, mixing effect of multiple tree species, ferrihydrite-like materials, adsorption |