第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PI-9(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 森林源頭域における窒素無機化に及ぼす土壌環境の影響 Effects of soil environmental factors on nitrogen mineralization in forest headwater catchments |
所属 | 東京農工大学 |
要旨本文 | 安定した清浄な渓流水を供給する森林管理の基礎情報として、森林源頭域の無機態窒素の生成と流出など渓流水の水質形成機構を把握する必要がある。本研究では、神奈川県相模湖に流入する貝沢流域のスギ・ヒノキ人工林源頭域において、窒素無機化に及ぼす影響要因を検討した。本流域では、10地点の源頭域調査から渓流水の硝酸濃度が低い地点で表層土壌の窒素無機化速度(Nmin)が小さいことがわかっている。このうち6つの採水地点から各3-4本の立木を選定し、直径2mm以下の細根と同じ場所の土壌を採取し、細根の水溶性および総PP、細根と土壌のC/N比、土壌pHなどを調査した。PP類は土壌中のタンパク質と結合し難分解性物質を生成、土壌Nminを低下させると考えられている。極端に土壌Nminが小さい地点で細根PP濃度は有意に高く、PPのNminおよび渓流水の硝酸流出への低減作用が示唆された。一方、細根PP濃度が高くても、Nminや渓流水の硝酸濃度が必ずしも低くない地点も存在し、細根PPだけが要因ではないと考えられた。発表では、土壌養分や渓流水の硝酸以外のイオン濃度との関係も解析し、源頭域の渓流水質形成機構について議論する。 |
著者氏名 | ○曹越1 ・ 戸田浩人2 ・ 崔東寿2 ・ 小田智基3 |
著者所属 | 1東京農工大学大学院連合農学研究科 ・ 2東京農工大学大学院農学研究院 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林防災研究領域 |
キーワード | 物質循環, 渓流水質, 硝酸態窒素, 細根, ポリフェノール |
Key word | Nutrient cycling, Stream chemistry, Nitrate nitrogen, Fine root, Polyphenol |