第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PJ-10(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 北海道胆振東部地震による崩壊斜面でのリルネットワークの形成と土砂動態 Rill-network formation and sediment dynamics on a landslide scar due to the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake |
所属 | 東京農工大学大学院 |
要旨本文 | 崩壊裸地斜面の微地形変化と土砂動態の季節変動を把握することを目的とし、胆振東部地震により崩壊が発生した斜面(幅12m、斜面長45m、540m2)において、2021年6月から2022年8月の約1か月間隔で斜面プロットでの侵食土砂量観測とプロット上部におけるドローンによる微地形計測を実施した。プロット上部のリル総延長やリル集水面積は春季や秋季では平均61m(20-114m)と52m2(26-77m2)であったが、夏季や冬季では平均79m(61-107m)と83m2(78-94m2)で大きくなった。各計測期間の日平均侵食土砂量は0.4-11.0kg/day(平均4.1kg/day)であり、リルネットワークが拡大する晩春や晩秋で土砂量が増加した。そして、単位リル集水面積あたりの土砂量は54-1738kg/ha/day(平均697kg/ha/day)とばらつきがあり、特にリル集水面積の拡大に伴い土砂量が増加した春季で多かった。さらに、早春と晩秋における土砂の礫(粒径>2mm)含有率は他の季節よりも高かった。以上の結果から、晩秋から早春で凍結融解によって生産された土砂はリル内に滞留し、その後の降雨により滞留土砂が移動することで、リルネットワークが拡大し、侵食土砂量が増加したと考えられた。 |
著者氏名 | ○八十川伊織1 ・ 荒田洋平2 ・ 大平充3 ・ 五味高志4 ・ 猪越翔大4 ・ 遠藤いず貴5 ・ 井手淳一郎6 |
著者所属 | 1東京農工大学 ・ 2北海道立総合研究機構 ・ 3北海道大学 ・ 4名古屋大学 ・ 5兵庫県立大学 ・ 6公立千歳科学技術大学 |
キーワード | リルネットワーク, 土砂動態, 崩壊斜面 |
Key word | Rill-network, Sediment dynamics, a landside scar |