第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PJ-11(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 日本のダム上流域を対象とした森林・地形状態と土砂・流木流出特性の関係 Relationship between forest conditions and sediment and woody debris characteristics in watersheds throughout Japan |
所属 | 名古屋大学 |
要旨本文 | 全国のダム貯水池上流域を対象とし、流域の森林や地形状態と土砂と森林の流出特性の関係を把握した。本州、四国、九州の森林面積率90%以上(九州は80%以上)のダム・貯水池を有する50流域を対象とし、2010~2020年までの土砂量と流木量のデータを用いた。各流域は国土地理院10mDEMを用い、流域面積(km2)、流域形状比、谷密度(km-1)、比高差(Rad)、平均傾斜(°)、流路勾配(Rad)、標高差(m)、流路標高差(m)などを算出し、流域の森林情報として、全国4kmメッシュで得られる生態系多様性基礎調査(平成26~30年度)を用いて林齢、樹種、植被率、蓄積量(m3/ha)などを計測した。地形量を標準化しステップワイズ法を用いて有意水準5%の重回帰分析を行った所、流域の流木量は比高差(p<0.001)と谷密度(p<0.001)が有意であり土砂量は標高差(p= 0.003)が有意であった。比高差は流木の移動、谷密度は流木の生産源である斜面崩壊頻度と関係がある指標であり、標高差は土砂の運搬に関わる指標であると考えられた。本研究で得られる知見は、流域治水やダムの管理に重要となる森林管理や土砂・流木管理の基礎情報として重要であると考えられる。 |
著者氏名 | ○中島啓太1 ・ 五味高志2 ・ 田中隆文2 ・ 小谷亜由美2 |
著者所属 | 1名古屋大学農学部 ・ 2名古屋大学大学院生命農学研究科 |
キーワード | 流域, ダム, 土砂・流木流出, 森林・地形状態 |
Key word | catchment, dam, sediment and woody debris, forest and geomorphic conditions |