第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PJ-17(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 高山帯におけるハイマツ林土壌の水保持機能の解明 Water retention function of alpine soil in the dwarf Siberian pine forest |
所属 | 信州大学 大学院 |
要旨本文 | 高い水ポテンシャルを有する山岳域は,人間活動が活発な地域への重要な水資源供給源として知られている.高山帯では,基盤岩の割れ目や,崖錐等の岩石の堆積層が主要な地下水帯水層して知られているが,近年では,高山植生部(ハイマツ林等の低木林)に発達する土壌層が,高山帯の水貯留機能を有している可能性が示唆された.しかしながら,高山土壌が,どのように水を貯留しているのかは十分に明らかにされていない.したがって,本研究では,高木限界を超える高山帯に形成される山岳土壌を対象とし,水貯留機能を反映する要因を明らかにすることを目的とした.北アルプス・乗鞍岳2700m地域を研究対象とし,土壌水・土壌コアを採取し,主要無機溶存イオン濃度,土壌の水文物理特性を分析した.高山土壌層厚は,最大111.2 cmであったが,複雑な地形のため場所によって層厚は大きく異なっていた.湧水は降水よりも総溶存イオン濃度は高かったが,土壌水よりも低かった.降水を流出へ変換する役割がある土壌層に水貯留機能があることを示唆していると思われる.発表では,土壌水の水質と土壌の物理特性を併せて水保持機能について議論を行う. |
著者氏名 | ○石橋未来1 ・ 榊原厚一2 ・ 行廣真1 ・ 小野裕3 ・ 鈴木啓助1 |
著者所属 | 1信州大学大学院総合工学系研究科 ・ 2信州大学理学部 ・ 3信州大学農学部 |
キーワード | 高山帯, 土壌, 水保持機能, 水質 |
Key word | alpine zone, soil, water retention, water quality |