第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PJ-20(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 高密度のマダケ林における樹冠遮断の特徴
Characteristics of canopy interception loss in a bamboo forest with high density
所属 宮崎大学大学院
要旨本文 近年、竹林の拡大に伴う水資源量の減少が懸念されることがある。樹冠遮断量(Ic)は蒸発散量の約半分を占めるため、水資源量を求める際、Icの情報は必要不可欠である。竹林は、他の森林より樹冠遮断率(Ic/Pr)が小さくなると知られているが、その要因を明確に示した例は少ない。また、マダケ林は日本の竹林の中で二番目に広い面積を占めるが、これまでの研究のほとんどはモウソウチク林を対象としている。そこで、本研究では、マダケ林でIcを計測すると共に、竹林でIcが少なくなる要因を明らかにすることを目的とした。宮崎大学木花キャンパス内のマダケ林で、2022年10月~2023年11月に樹冠通過雨と樹幹流、林外雨(Pr)を計測しIcを求めた。また、樹冠貯留量(S)を算出し、他の森林のものと比較した。本マダケ林におけるIc/Prは、計測期間全体で9.0%となり、従来のモウソウチク林の計測値と大きく変わらなかった。また、Sは0.44 mmとなり、針葉樹林の0.98~1.92 mm、落葉広葉樹林(着葉期)の0.68~1.26 mmよりも小さくなった。このように、竹林の小さい樹冠貯留量が、小さいIc/Prの要因となっている可能性が高い。
著者氏名 ○木村健人1 ・ 篠原慶規2
著者所属 1宮崎大学大学院農学研究科 ・ 2宮崎大学農学部
キーワード マダケ, 遮断蒸発, 樹冠貯留
Key word Phyllostachys bambusoides, interception loss, canopy storage capacity