第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PJ-21(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 宮崎大学田野フィールドの常緑広葉樹林における樹冠遮断量の計測 Measurements of canopy interception loss in an evergreen broadleaved forest in the Tano field, University of Miyazaki |
所属 | 宮崎大学 |
要旨本文 | 森林の水資源量を評価する上で蒸発散量を知ることは重要である。しかし,広葉樹林を対象とした計測数は少ない。本研究では,宮崎大学田野フィールドにおける天然性の常緑広葉樹二次林を調査対象とし,林外雨から樹冠通過雨,樹幹流を引くことで,蒸発散量の主要成分である樹冠遮断量を求めた。調査対象林分の胸高直径3 cm以上の樹木の立木密度は4267 本/ha,胸高断面積合計は56.6 m²/haであった。2022年7月6日から2023年12月20日の期間で計44回計測を行った。その結果,本研究地の林外雨量における樹冠通過雨量,樹幹流量,樹冠遮断量の割合は61 %,17 %,22 %であった。また,全天空写真から算出した葉面積指数(LAI)は2.5となった。これまでの日本の広葉樹林測定例と比較すると,樹冠遮断率は同様の値を示し,LAIは低い値を示した。LAIが小さいにも関わらず樹冠遮断率が少なくない要因として,温暖な気象条件や全天空写真では常緑広葉樹林のLAIが十分に反映できていない可能性が挙げられる。今後は,この要因を明らかにすることによって林分構造が複雑な常緑広葉樹林の樹冠遮断特性を明らかにしたい。 |
著者氏名 | ○阿部悠南 ・ 後藤君龍 ・ 高木正博 ・ 篠原慶規 |
著者所属 | 宮崎大学農学部 |
キーワード | 樹冠通過雨, 樹幹流, 遮断蒸発 |
Key word | throughfall, stemflow, wet evaporation |