第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PJ-22(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 カラマツ人工林における林齢ごとの蒸発散特性の比較
Comparison of evapotranspiration characteristics among different forest ages in larch plantations
所属 東京農業大学
要旨本文 蒸散・樹冠遮断から成る蒸発散は,森林の水循環において重要な構成要素であり水資源の量に直接的に影響を及ぼす。カラマツは,日本の主要な造林樹種の中でも木材加工技術の向上や造林上の利便性から近年見直されてきており,今後新植が進むことが予想される。そのためカラマツ林における蒸発散特性を明らかにすることは重要と考える。蒸散量は樹齢により変化するという指摘があるため,本研究では岩手県八幡平市の幼齢林において2022年8月から測定を開始した蒸発散のデータを示し,さらに当研究室において2014~2016年にそれぞれ3~8ヶ月の期間で計測された壮齢および老齢林での測定データと比較した。蒸散量は落葉とともに減少する季節性が見られた。この結果は壮齢および老齢のカラマツ林における数値やその推移とおおよそ一致していた。幼齢のカラマツ林における樹冠遮断量は,2022年の測定結果では落葉期にかけて増加していたが,2023年においては落葉に伴う増減などの明瞭な傾向は見られなかった。一方,壮齢,老齢林においては落葉期にかけて樹冠遮断量が減少する季節性が見られたことから,カラマツは幼齢林と壮齢および老齢林とで異なる樹冠遮断特性を持つといえる。
著者氏名 ○太田原芽久美 ・ 佐藤貴紀 ・ 橘隆一
著者所属 東京農業大学地域環境科学部
キーワード 樹冠遮断, 蒸散, カラマツ, 林齢
Key word canopy interception, transpiration, larch, forest age