第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PJ-24(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 冷温帯落葉広葉樹における夜間蒸散特性の季節変化 Seasonal changes in nighttime transpiration characteristics in deciduous broad-leaved tree species |
所属 | 静岡大学 |
要旨本文 | 樹木の夜間蒸散は年間蒸散量の約10~60%を占めると報告されており、森林蒸散量の重要な一要素である。夜間蒸散は辺材部へ養分や酸素を供給するなど、樹木の生育にとっても重要と考えられている。夜間蒸散の研究例は乾燥地で多く、日本のような湿潤な冷温帯林において、季節変化や種間差を調べた例は限られている。本研究では、冷温帯林の夜間蒸散特性の理解を目的として、幹における夜間樹液流量(SFDn)とその放射プロファイル、陽葉の最小気孔コンダクタンス(gmin)の季節変化を調べた。対象種はブナ、オオイタヤメイゲツ、ミズメ、テツカエデである。全ての種において、SFDnは夜間のVPDに応答して変化しており、VPDあたりのSFDnは8月以降に増加する傾向を示した。一方で葉のgminは、ブナ、ミズメ、テツカエデではSFDnと同様の傾向を示したが、オオイタヤメイゲツでは10月から増加した。幹への貯留や葉以外の器官からの水分の放出が、種によって異なる可能性がある。放射プロファイルやSFDnの日変化パターンの種間差、葉フェノロジーとの比較結果についても報告する。 |
著者氏名 | ○倉本輝1 ・ 飯尾淳弘2 |
著者所属 | 1静岡大学山岳流域研究院 ・ 2静岡大学農学部 |
キーワード | 夜間蒸散, 樹液流, 気孔コンダクタンス, 葉の老化 |
Key word | nighttime transpiration, sap flow, stomatal conductance, leaf senescence |