第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PJ-28(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 桐生水文試験地ヒノキ林における森林動態およびNEEの長期変動
Long-Term Fluctuation of Forest Dynamics and NEE in a Japanese Cypress Forest in the Kiryu Experimental Watershed
所属 京都大学
要旨本文 国内には放置された老齢の人工林が多く存在し、そのような人工林の二酸化炭素吸収量の変動を把握することは、今後の森林管理の方針決定において重要である。本研究では、ヒノキ林の森林動態変化に伴う二酸化炭素吸収量の変動を把握することを目的として調査を行なった。対象とした桐生水文試験地(滋賀県大津市)は1959年に植栽された無間伐のヒノキ人工林であり、2001年より渦相関法による二酸化炭素交換量の測定と、測定地周辺での毎木調査を行っている。調査開始から2015年にかけて胸高直径が15cm以下である比較的小さなヒノキが多く枯死し、生存したヒノキの成長が2014年以降に特に旺盛になり、自己間引きが確認された。体サイズの比較的大きなヒノキの継続した成長により現存量は一貫して増加し続けたが、毎木調査により算定した年間の炭素固定量は2008〜2015年は低く推移した。渦相関法により測定された二酸化炭素吸収量は2007年の728 gC m-2 year-1をピークに2008年以降は減少を続け、2011〜2013年は78〜99 gC m-2 year-1まで低下したが、その後は増加に転じて2016年は285 gC m-2 year-1まで回復し、毎木調査から推定されたNEPと同様の変動が確認された。
著者氏名 ○佐藤薫1 ・ 小杉緑子2 ・ 坂部綾香2 ・ 陳思羽2 ・ 神谷有咲2
著者所属 1京都大学農学部 ・ 2京都大学大学院農学研究科
キーワード NEP, NEE, ヒノキ林, 森林動態, 長期観測
Key word NEP, NEE, Cypress Forest, Forest Dynamics, Long-Term Observation