第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 543 |
講演番号 | PJ-52 |
発表題目 | 病虫害後のコナラのイソプレン放出特性 Isoprene emission characteristics of Quercus serrata after diseases |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | イソプレンは森林が最も多く放出する生物起源揮発性有機化合物(BVOC)であり、放射強制力を持つオゾンやエアロゾルの原因物質であることから、森林の放出特性の解明が必要とされている。我が国においてはコナラが強い放出源であるが、近年、ナラ枯れ、うどん粉病等の病害を受け、その対策として伐採される例がある。このような病害と萌芽更新施業が今後のイソプレンの放出特性に与える影響を評価することは重要と考えられる。そこで本研究ではその影響を評価するため、萌芽更新区、ナラ枯れ区、うどん粉病区、コントロール区(成木区)の4プロットにおいて2023年4月から10月まで月に3~4回、ブランチエンクロージャー法により葉面イソプレン放出量を測定し比較を行った。観測の結果、夏季に正味光合成量がナラ枯れ区で大きく低下した一方で、夏季のイソプレンの放出量はプロット間に大きな違いが認められなかった。そして病害木、健全木、萌芽を含め、いずれもコナラは葉面含水率が50%の時に特に強いイソプレン放出特性を持ち、病害による光合成量の低下よりも葉面含水率の低下の方がイソプレン放出量の抑制に影響していることが示唆された。 |
著者氏名 | ○深山貴文 ・ 小南裕志 ・ 吉藤奈津子 ・ 平田晶子 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
キーワード | イソプレン, 地球温暖化, 気候変動, 森林管理 |
Key word | isoprene, global warming, climate change, forest management |