第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PJ-57
発表題目 林齢がカラマツの単木蒸散量および林分蒸散量に及ぼす影響
Effect of tree ages on individual and stand scale tranpsopiration on larch plantations
所属 東京農業大学
要旨本文 異なる林齢のカラマツ人工林において蒸散量を計測し,林齢が単木および林分の蒸散量に及ぼす影響を検討した。調査は,2013~2016年にかけて東京農業大学奥多摩演習林(東京都奥多摩町)の38年生林分,筑波大学川上演習林(長野県南牧村)の54年生林分,信州大学手良沢演習林(長野県伊那市)の92年生林分の計3林分で実施した。平均胸高直径はそれぞれ13cm,28cm,35cm,平均樹高はそれぞれ10m,21m,23mだった。 単木蒸散量は,Granier法(Granier, 1987)で測定した樹液流速に辺材面積をかけて求めた。林分蒸散量は,単木蒸散量のデータを元に群落蒸散速度へスケールアップして推定(Pataki & Oren, 2003)し,既存のカラマツ林分や他樹種のデータを併せて検討した。 日単木蒸散量は,胸高直径とともに増加する傾向を示した。一方,年林分蒸散量は,林齢,胸高直径とともに減少する傾向を示したが,波形がやや急激なスギ林分やヒノキ林分に比較すると明瞭ではなかった。これはカラマツが落葉樹であることから波形が緩やかであったことに加え,対象木の樹高の影響も比較的顕著に受けていることが考えられた。
著者氏名 ○橘隆一1 ・ 杉山綾音1,2 ・ 佐藤貴紀1 ・ 福永健司1
著者所属 1東京農業大学地域環境科学部 ・ 2日本水工設計株式会社
キーワード カラマツ, 蒸散, 林齢, 樹液流計測
Key word larch, transpiration, forest ages, sap flow measurements