第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 543 |
講演番号 | PL-1(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 高尾山域における高頻度なレクリエーション活動が野生動物に与える影響 The effect of frequent human recreational activity on wildlife behavior and distribution in the Takao mountain region |
所属 | 東京大学大学院 |
要旨本文 | 近年のネイチャーレクリエーション活動の増加に伴い、自然環境中での人間活動が野生動物に及ぼす影響が注目されている。野生動物は捕食リスクの時空間的な変動を「恐怖のランドスケープ」として認識していると考えられ、非致死的な人間活動でも野生動物の行動や個体群動態に変化をもたらすことが報告されている。しかし、これまで高頻度なレクリエーション活動が野生動物に及ぼす影響に関する研究はない。本研究では、年間登山者数が300万人といわれる高尾山域において、2023年9月~11月に自動撮影カメラを設置し、レクリエーション活動が食肉目動物4種(アナグマ、タヌキ、ハクビシン、アライグマ)の日周性と生息地選択に与える影響を調査した。その結果、アナグマ、タヌキ、ハクビシンは、レクリエーション活動を回避するように日周活動を変えていることが示された。タヌキはレクリエーション活動の多いエリアを避けるように生息地選択を行っていることが判明した。これらの結果は、野生動物がレクリエーション活動を時間的・空間的に回避することで適応していることを示唆しており、人間活動が時空間的に不均一であることが野生動物の生存につながることも示唆する。 |
著者氏名 | ○安井理香 ・ 平尾聡秀 |
著者所属 | 東京大学大学院農学生命科学研究科 |
キーワード | 恐怖のランドスケープ, 日周性, 行動応答, ハイキング, 自動撮影カメラ |
Key word | landscape of fear, daily activity patterns, behavioral response, hiking, camera trap |