第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PL-13
発表題目 宮崎大学田野演習林のスギ若齢林におけるシカ被害発生の経年変化
Interannual variability in deer damage to young sugi plantations in experiment forest of University of Miyazaki
所属 宮崎大学
要旨本文 宮崎県南部ではこれまでニホンジカの生息が確認されていなかったが、最近では目撃が多くなり造林木への被害も見られ始めている。宮崎大学田野演習林では2018年から断続的にではあるがスギ幼齢林で被害状況のモニタリングを続けているので、本研究ではその経過を報告するとともに、近接するスギ幼齢林でも2023年から被害状況調査を開始したのでその結果を報告する。2018年9月にスギ3年生林で調査を開始し、2020年1月まで、および2023年11月から翌年2月までモニタリングを行った。2023年6月から近隣のスギ林(1、5、6年生)も調査地に加えた。その結果、3年生スギ林では2020年1月(5生育期目の1月)までに累積被害率が12%であり、2023年11月時点でも12.1%と劇的に被害が増加する傾向は無かった。1年生、5年生、6年生スギ林では累積被害率がそれぞれ2.4%、9.0%、2.4%であり、6年生林分で顕著に被害が少なかった。本調査地では、互いに近接して配置されているスギ林であっても必ずしも同様の傾向で被害が発生するわけではないことが示された。また、シカが場所を選んでいることも示唆された。今後は被害発生状況に影響を与えた要因を検討する。
著者氏名 ○平田令子 ・ 櫻井宥実 ・ 伊藤哲
著者所属 宮崎大学農学部
キーワード 樹皮剥ぎ, スギ人工林, 宮崎県, 低密度
Key word bark-stripping, Japanese cedar plantation, Miyazaki prefecture, low deer density