第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PL-14
発表題目 岐阜県においてツリーシェルター2種類がスギ苗木の成長に与える影響の違い
Effect of two tree shelters on Japanese cedar seedling in Gifu Prefecture
所属 岐阜県森林研究所
要旨本文 市販のツリーシェルター(以下、シェルター)は種類が様々あるが、スギやヒノキ苗木の成長に対する各シェルターの影響は十分分かっていない。そこで岐阜県郡上市大和と白鳥のスギ植栽地で、植栽から4年間、チューブ型のハイトシェルター(以下、ハイト)とメッシュ型のサプリガード(以下、サプリ)を設置した苗木、無処理木各100本の樹高、根元直径、異常の発生状況を調べて比較した。両シェルターによりスギ苗木をシカ・ウサギの食害から保護できた。一方シェルターを設置すると、苗木の根元直径の成長は緩やかになり比較苗高が高くなった。これはハイトでより顕著であった。また両シェルターとも樹形異常が発生した。ハイトの場合、設置の際に梢端を巻き込む異常が植栽1年後に大和で約1割、白鳥で約2割確認され、本体の径が小さいためと思われた。植栽4年後には、積雪によるハイトの出口部での幹の曲りが大和で約2割、白鳥で約1割発生した。サプリの場合、梢端が網目から飛び出したり、本体に引っかかることで曲がる異常が毎年1~2割発生し、網目サイズが6㎜と大きいためと考えられた。また高標高の白鳥において、ハイトで先枯れが約1.5割発生し、気象害と推測された。
著者氏名 ○片桐奈々
著者所属 岐阜県森林研究所
キーワード ニホンジカ, スギ, ツリーシェルター
Key word Sika deer, Japanese cedar, tree shelter