第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月10日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 543 |
講演番号 | PL-18 |
発表題目 | 岩手県におけるカシノナガキクイムシの1年2化虫の発生事例 Appearance of the oak borer, Platypus quercivorus completing biannual emergence in Iwate Prefecture |
所属 | 岩手県林業技術センター |
要旨本文 | カシナガ生活史に対応した防除を行うため、枯損木からのカシナガの発生経過を調査したところ、穿孔当年内に成虫(以下「当年成虫」という)が発生する現象がみられた。寒冷地での当年成虫発生に関する詳細な報告はみられないので調査を行った。調査は、2018年~2019年と2021年~2023年に、岩手県内の複数のナラ枯れ被害林分で行った。未被害木が新たに穿孔、枯損が確認されたナラ類3~5本に羽化トラップを設置してカシナガを捕獲した。さらに、2023年、健全丸太(コナラ、長さ1m)を被害林分に静置してカシナガ穿孔後、羽化トラップを設置した。その結果、2018年は5本中ミズナラ2本(40%)、2021年は5本中コナラ1本(20%)、2023年はミズナラ4本中4本(100%)から当年成虫が捕獲された。捕獲時期は9/4~11/10、捕獲虫数は、6~329頭/本であった。翌年に捕獲された成虫も含めた全捕獲虫数に占める当年成虫の割合は1%以下であった(2023年データ含めず)。また、新たに穿孔を受けた丸太からも、当年成虫が捕獲された。以上のように、岩手県においてもカシナガが1年に2回羽化することを確認した。 |
著者氏名 | ○小岩俊行1 ・ 皆川拓2 |
著者所属 | 1岩手県林業技術センター ・ 2岩手県農林水産部森林整備課 |
キーワード | カシノナガキクイムシ, ブナ科樹木萎凋病, 1年2化, 生活史, 養菌キクイムシ |
Key word | Platypus quercivorus, Japanese Oak Wilt, double generations a year, life cycle, Ambrosia beetle |