第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 543 |
講演番号 | PL-2(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 京都市宝が池公園に生息するニホンジカの日周活動 Diel activity of Sika deer in Kyoto Takaragaike Park |
所属 | 京都大学大学院 |
要旨本文 | 京都府京都市街に位置する宝が池公園と深泥池湿地は近接しており、ともにニホンジカの採食による植生への被害が問題となっている。カメラトラップを用いた研究から、宝が池公園のニホンジカは深泥池湿地へ日周移動をしている可能性が示唆されていた。両地域の植生は異なるため、生息地利用のあり方が採食植物の違いに現れると考えられる。そこで本研究では、詳細な糞分析による食性解析を行い、ニホンジカが両地域を採食場所としてどのように利用しているかを明らかにすることを目的とした。また、宝が池公園における現在のニホンジカの日周行動をカメラトラップで確認した。2022年の6月から7月にかけて、両地域で糞を採取し、DNAメタバーコーディングによる食性解析を行った。また、宝が池公園にカメラトラップを18台設置し、時間帯ごとの撮影頻度を確認した。その結果、宝が池公園で採取した糞から深泥池湿地に生育する植物は検出されなかった。また、時間帯ごとの撮影頻度は、朝夕に東西方向で増加する傾向が確認できた。このことから、宝が池公園のニホンジカの日周移動は、深泥池湿地への移動を示すものではなく、宝が池公園内での移動にとどまることが示唆された。 |
著者氏名 | ○杉田泰淳 ・ 井鷺裕司 ・ 高柳敦 |
著者所属 | 京都大学大学院農学研究科 |
キーワード | ニホンジカ, カメラトラップ, 糞分析, DNAメタバーコーディング |
Key word | Cervus nippon, camera trap, fecal analysis, DNA metabarcoding |