第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月10日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 543 |
講演番号 | PL-29 |
発表題目 | マツヘリカメムシ(Leptoglossus occidentalis)の共生細菌獲得経路の探索 Investigating how Western conifer seed bugs (Leptoglossus occidentalis) acquire symbiotic bacteria |
所属 | 九州大学 |
要旨本文 | マツヘリカメムシ(Leptoglossus occidentalis)は北米を原産とし近年日本に侵入したヘリカメムシ科のカメムシであり、日本においてもマツ科の種子を食害していると考えられている。本種の成長においてCaballeronia属の共生細菌が重要な役割を果たしており、幼虫期にこの細菌を獲得できなかった個体の死亡率は非常に高いことが明らかになっている。このことから、共生細菌の獲得を阻害することにより本種の防除を行うことが出来る可能性が考えられる。共生細菌は土壌中に含まれる細菌が起源であることが示唆されているが、飛行能力の無い幼虫が主な生息場所である樹上でどのように獲得しているのかは明らかではない。そこで本研究では、共生細菌の樹上での獲得の可能性について、森林総合研究所林木育種センター九州育種場内のクロマツにおいて、野外検証実験を実施した。マツヘリカメムシが発生すると予想されるクロマツ個体の幹基部に粘着スプレーを用いたトラップを設置し、クロマツの幹を通じた移動を物理的に封鎖し幼虫の活動範囲を樹上に限定した。この条件下で樹上で採取した幼虫についてPCRによって共生細菌DNAの検出を行い、樹上での共生細菌の獲得状況を検討した。 |
著者氏名 | ○武原菜々花1 ・ 松永孝治2 ・ 細川貴弘3 ・ 久米篤4 |
著者所属 | 1九州大学農学部 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場 ・ 3九州大学大学院理学研究院 ・ 4九州大学大学院農学研究院 |
キーワード | マツヘリカメムシ, クロマツ, 共生細菌, 生活環 |
Key word | Leptoglossus occidentalis, Pinus thunbergii, symbiotic bacteria, life cycle |