第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2024年3月10日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 543 |
講演番号 | PM-16 |
発表題目 | 日本産マツ属樹木と共生する外生菌根菌胞子の耐熱性 Spore heat resistance of ectomycorrhizal fungi associated with indigenous pine species in Japan |
所属 | 東京大学 |
要旨本文 | 外生菌根菌(以下、菌根菌)は、樹木の成長と定着に不可欠な共生菌類である。菌根菌の一部は耐久性の休眠胞子を形成し、土壌中に埋土胞子として存在する。埋土胞子は山火事などの攪乱後に侵入する先駆樹木の重要な感染源として実生更新を支えるが、菌種や耐久性に関してほとんど知られていない。本研究では先駆樹木を代表するマツ属を対象に、埋土胞子群集とその耐熱性を調査した。アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツ、チョウセンゴヨウの4種が優占する国内14地点の林分で、各樹種の成木周辺で30–50の土壌コア採取した(計500コア)。採取土壌は1か月以上の風乾後、菌根菌の釣菌試験に用いた。各調査地で優占するマツ属の発芽種子を、調査地土壌で6–10か月間培養し、土壌中の胞子から菌根を形成させた。耐熱性の評価には、70℃で1時間加熱した調査地土壌で実生を培養する試験区を設置した(500コア×2試験区:計1000実生)。形成された菌根からDNAを抽出し、rDNAのITS領域をサンガー法でシーケンス、菌種の同定を行った。発表では、各樹種の埋土胞子群集の特徴と菌種の詳細、加熱処理による感染率や菌種組成の変化について報告する。 |
著者氏名 | ○阿部寛史 ・ 奈良一秀 |
著者所属 | 東京大学大学院新領域創成科学研究科 |
キーワード | マツ属, 外生菌根菌, 胞子, 耐熱性 |
Key word | Pinus, ECM fungi, Spore, Heat resistance |