第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 543 |
講演番号 | PM-23 |
発表題目 | サクラ属樹木4種に対するCytospora japonicaの病原性 Pathogenicity of Cytospora japonica to the three species of the genus Cerasus |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | 北日本のサクラ類樹木の衰退および枯死に関与する胴枯性病害の一つとして、Valsa属によるサクラがんしゅ病が知られている。本病害は、1916年に北海道で報告され、その病原菌はValsa japonicaとして記載された。現在、本種は日本国内ではV. ambiensのシノニムとして扱われているが、その最新の分類学的位置と病原性については十分に検討されていない。そこで本研究では、日本国内のV. japonicaに相当する種の分類学的再検討とその病原性の再評価を目的として、新たに採取したがんしゅ病菌の分子系統解析と接種試験を行った。北海道で採取されたがんしゅ病菌は、分子系統解析の結果、Cytospora属のクレード内で独立した系統群を形成した。さらに、サクラ属樹木4種(エドヒガン、オオシマザクラ、オオヤマザクラ、ヤマザクラ)へ有傷での接種試験を行った結果、接種34日後に壊死斑が確認され、本菌が病原性を有することが明らかになった。サクラの種ごとに壊死斑長は異なり、種によって本菌への感受性は異なることが推測された。 |
著者氏名 | ○服部友香子1 ・ 升屋勇人1 ・ 市原優2 ・ 春間俊克1 ・ 鳥居正人3 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所きのこ・森林微生物研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 |
キーワード | がんしゅ病, 枝枯れ, Valsa属 |
Key word | canker, dieback, Valsa |