第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PM-26
発表題目 千葉県北部地域に造成した幼齢ユーカリ人工林に発生した葉枯性病害
Foliar diseases occurred at a juvenile eucalyptus plantation in northern Chiba prefecture
所属 東京大学
要旨本文 2022年12月に,千葉県富里市内に所在するユーカリ類の当年植栽地において,葉に病斑が確認された。これらの病斑は散見される程度で,被害の程度は軽微であった。このうち,Eucalyptus globulus の葉上に形成された円形~不整形の病斑(以下,円斑),およびE. robusta の葉上に形成された角形の小病斑が融合して拡大する病斑(以下,角斑)から菌類の組織分離を行ったところ,円斑からはCalonectria sp.が,角斑からはAlternaria sp.が高率で分離された。また,何れの病斑からもNeopestalotiopsis sp.が中程度の頻度で分離された。接種試験の結果,角斑由来のNeopestalotiopsis sp.を除いて,有傷接種によって壊死斑の形成が認められ,菌が再分離された。Calonectria sp.では無傷接種でも低率ながら壊死斑が形成された。以上の結果より,本邦で未報告のCalonectria Leaf Blight(CLB)ないし既報告の褐変病,愛媛県で発生記録があるものの日本植物病名目録に未搭載の黒斑病,および既報告のペスタロチア病(葉枯病)の発生が疑われる。今後,分離菌の種同定を行って病原菌を確定する必要がある。
著者氏名 ○坂上大翼
著者所属 東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林秩父演習林
キーワード ユーカリ, 千葉県, Calonectria, Alternaria, Neopestalotiopsis
Key word eucalyptus, Chiba prefecture, Calonectria, Alternaria, Neopestalotiopsis