第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T2. 森林環境の持つ保健休養機能の基礎的研究と応用研究−森林+αの可能性ー[Basic and applied studies and possibilities on forest amenities]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PT2-1(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 樹木の葉の他感作用ー揮発成分と溶脱成分の検定法による違いー
Allelopathy of tree leaves -comparison of volatile and elution compounds-
所属 東京農業大学大学院
要旨本文  アレロパシー(他感作用)とは、ある植物から放出される化学物質が、他の植物に阻害作用あるいは促進作用などの何らかの影響を及ぼす現象のことである。他感作用の発現経路は、葉からの揮発、落葉落枝などからの溶脱、地下部からの滲出、分解により生成された物質による作用の4つである。沼田ら(1977)の研究により、遷移後の優占種に含まれる物質が遷移前の優占種の生長を阻害することが分かってきた。しかし他感作用の研究は農業への応用を想定したものが多く、他感作用を実証することも困難なことから、樹木を用いた研究はあまり行われてきていない。そこで本研究では、遷移と他感作用の関係性を調べるため、樹種毎に他感作用の発現経路を調査することを目的とする。実験には先行研究を参考に、葉からの溶脱を調べるサンドイッチ法と葉からの揮発を調べるディッシュパック法を用いた。両手法ともレタスを検定植物として、発芽したレタスの幼根と下胚軸の伸長量から他感作用の強弱を評価した。遷移を想定し、供試樹木には陽樹系などとしてアカマツ、ムラサキシキブ、エゴノキ、ヤシャブシ、コナラ、陰樹系などとしてアラカシ、スギ、ヒノキ、ヒサカキ、カキノキを用いた。
著者氏名 ○丸山真依1 ・ 田中恵2 ・ 上原巌2
著者所属 1東京農業大学大学院地域環境科学研究科林学専攻 ・ 2東京農業大学地域環境科学部
キーワード サンドイッチ法, ディッシュパック法, 生長抑制, レタス種子, 木本植物
Key word sandwich method, dish pack method, growth inhibition, lettuce seeds, woody plants