第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T5. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 542 |
講演番号 | PT5-12(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 細根解剖特性の季節変動:原生木部数の割合は季節によって変わるのか? Seasonal variations of anatomical characteristics in fine root: does proprtions of proto-xylem groups change in seasons? |
所属 | 信州大学大学院 |
要旨本文 | 樹木細根は一般的に寿命が短く、一年間で生産と枯死を頻繁に繰り返すが、全ての細根が同じ寿命ではなく異質性をもっている。本研究は、寿命の指標となる根解剖特性の原生木部数を評価し、季節に応じて生産される細根の寿命の特徴を明らかにすることを目的とした。調査は、信州大学手良沢山演習林にて行われた。2023年7月から12月までにヒノキとスギの4次根系までの採取を行った。1-4次根の解剖学的横断面から、原生木部数を計測し、総観察数に占める各原生木部数の割合を算出した。結果、7月においてヒノキ1次根の原生木部数の割合は、2原型が50%以上を占めており、次数増加に伴い2原型の割合が減少した。さらに、4次根では3原型と4原型のみが確認された。スギにおいても、次数増加と共に同様な割合の推移が確認されたが、全ての次数根で3原型が50%以上を占めていた。7月の結果より、ヒノキはスギに比べて短命な2原型の細根が多かったため、ヒノキ細根の回転速度は速く、7月-12月にかけて原生木部数の割合の変化は、より顕著であると推察される。本発表では、7月-12月の細根原生木部数を実測し、夏季から冬季の環境に応じた細根寿命の特徴を議論する。 |
著者氏名 | ○細井彩1 ・ 増本泰河2 ・ 諏訪竜之介3 ・ 松田陽介4 ・ 牧田直樹1 |
著者所属 | 1信州大学大学院総合理工学研究科 ・ 2信州大学大学院総合医理工学研究科 ・ 3信州大学理学部 ・ 4三重大学大学院生物資源学研究科 |
キーワード | ヒノキ科, 原基, 皮層, 中心柱, アーバスキュラ-菌根菌 |
Key word | Cupressaceae, Primordium, Cortex, Stele, Arbuscular mycorrhizal fungi |