第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T5. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 542
講演番号 PT5-13
発表題目 モウソウチク林の根系動態にスキャナー法での撮影地点数が与える影響評価
Evaluation of the effect of the number of scanner image on the root dynamics in a Moso bamboo forest
所属 兵庫県立大学
要旨本文 竹は木本種より成長が速く,高い炭素固定機能が期待されている一方で,その科学根拠は少なく,特に,地下部の情報が不足している.竹林の炭素吸収機能の定量評価には,季節変化する地下部のバイオマス動態の理解が必要である.スキャナー法は根系動態を計測する有効な方法だが,画像解析に要する労力が大きい.本研究では,竹林の地下部バイオマス動態の解明のため,スキャナー法を用いて竹林の根系動態の季節変化パターンを明らかにし,撮影地点数が根の季節変化パターンの推定に与える影響を評価することで効率的なサンプリングを目指す.本研究は九州大学福岡演習林の放棄モウソウチク林の斜面下部と上部各5地点で,毎月スキャナー撮影を行い,細根と粗根の成長・分解枯死量を測定した.全地点 (10地点) の成長量及び枯死分解量のアンサンブル平均から得られる季節変化パターンと,地点数が10-n (n=1-9) のときのアンサンブル平均値から得られる季節変化パターンとの相関を求めた.竹林の根の季節変化パターンは,成長量で4パターン,枯死分解量で3パターンあった.そして,4地点以上(n ≥ 4)での撮影で根系動態の季節変化パターンを精度よく推定できることがわかった.
著者氏名 ○遠藤いず貴1,2 ・ 松本達也3 ・ 井手淳一郎2 ・ 阿部隼人4 ・ 片山歩美5 ・ 久米朋宣5
著者所属 1兵庫県立大学環境人間学部 ・ 2公立千歳科学技術大学理工学部 ・ 3九州大学農学部 ・ 4九州大学大学院生物資源環境科学府 ・ 5九州大学大学院農学研究院
キーワード 成長, 分解枯死, フェノロジーパターン, 細根, 粗根
Key word Root growth, Root decomposition, Phenology pattern, Fine root, Coarse root