第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T5. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 542
講演番号 PT5-6(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 クロマツ2段水平根の年輪解析に基づく発達順序の解明
Developmental Order of Horizontal Roots in Two-tiered Structure of Pinus thunbergii Based on Tree-ring Analysis
所属 名古屋大学
要旨本文 東日本大震災において、海岸林には津波に対して一定の減災効果があったことが認められた。今後も巨大地震や大型台風がもたらす被害が懸念されるため、海岸林の減災能力を高めることは喫緊の課題である。海岸に多く植えられているクロマツの根系構造は、環境に対する可塑性が高く、その構造は倒伏耐性に関与する。そこで根系の発達した過程を解明することは、減災効果の高い海岸林の造成を目指すうえで必要と考えられるが、時間軸を入れた根系の発達様式に関する研究は、根系の採取と年輪解析がともに難しいため、ごく僅かである。本研究では、水平根と垂直根の両方が発達しており、水平根が2段になった珍しい根系構造をもつクロマツ1個体(愛知県田原市で採取)について、この2段構造がどのようにして形成されたのかを解明することを目的とした。主要な水平根について幹中心から水平方向に0.5m間隔の位置で年輪幅を測定し、COFECHAプログラムによるクロスデイティングを行なった。その後、根の位置情報と測定結果を照らし合わせることによって、2段の水平根がどのような順序、時間スケールで伸長、肥大成長しているのかを調べた結果を報告する。
著者氏名 ○上田悠馬1 ・ 平野恭弘2 ・ 安江恒3 ・ 米田明日香1 ・ 池野英利4 ・ 藤堂千景5 ・ 山瀬敬太郎5 ・ 大橋瑞江6 ・ 壇浦正子7 ・ 谷川東子8
著者所属 1名古屋大学農学部 ・ 2名古屋大学大学院環境学研究科 ・ 3信州大学農学部 ・ 4福知山公立大学情報学部 ・ 5兵庫県農林水産技術総合センター森林林業技術センター ・ 6兵庫県立大学環境人間学部 ・ 7京都大学大学院農学研究科 ・ 8名古屋大学大学院生命農学研究科
キーワード 年輪, クロマツ, 水平根, 海岸林
Key word tree-rings, black pine, horizontal roots, coastal forest