第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
S11. 生理部門企画シンポジウム「スギを語る」とポスター紹介[Tree Physiology Division Symposium: Talking about Japanese cedar, and poster introduction]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | 9:00 |
会場名 | 341 |
講演番号 | S11-1 |
発表題目 | スギの成長特性 Growth characteristics of Cryptomeria japonica |
所属 | 東京大学 |
要旨本文 | スギは、日本の人工林面積1020万haの44%を占める主要な造林樹種であり、アカマツとヒノキに比べて、土壌の肥沃度による成長差が大きい樹種とされ、高齢人工林では、斜面上部から下部にかけて樹高が高くなる様子が観察される。たとえば東京大学千葉演習林の100年生前後のスギ人工林の優勢木の樹高には、地形条件によって16~45 mの差がある。戦後の拡大造林が盛んな時期に、スギを植栽した場合の地位指数推定の研究が行われ、土壌型や粗孔隙量に関わる土壌物理性との相関が報告されている。造林木の樹幹解析によって樹高成長経過を調べると、斜面上部の樹高の低い高齢木でも、幼齢期には斜面下部の造林木と同程度の成長を示していた場合も見られ、収穫表で用いられる地位ごとの樹高成長曲線とは異なる成長経過をたどる造林地もある。このことは、到達可能な樹高の高さを規定する環境要因と幼齢期の樹高成長速度を規定する環境要因とが異なることを示している。異なる林齢のスギ人工林での土壌特性と造林木の成長や生理状態の測定結果に基づいて、スギの成長特性について話題提供する。 |
著者氏名 | ○丹下健 |
著者所属 | 東京大学大学院農学生命科学研究科 |
キーワード | スギ, 成長特性, 土壌特性 |
Key word | Cryptomeria japonica, Growth characteristics, soil properiws |