第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
S13. 変動環境下における大気‐森林間の物質交換と樹木の生理生態[Atmosphere-forest material exchange and tree physiological ecology under changing environment]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | 14:15 |
会場名 | 332 |
講演番号 | S13-6 |
発表題目 | ガスおよびエアロゾルの大気-森林間交換 Atmosphere-forest exchange of gases and aerosols |
所属 | 東京農工大学 |
要旨本文 | 森林は、他の土地利用表面に比べて空気力学的粗度や表面積が大きく複雑な構造をしているため、ガスや粒子(エアロゾル)の乾性沈着メカニズムにおいては、観測と理論の不一致や乾性沈着モデル間に大きな差が見られる成分がある。特に、PM2.5の多くが存在する粒径0.1~1μmの範囲のエアロゾルや反応性窒素成分に対する乾性沈着モデルの不確実性が大きく、越境大気汚染や窒素沈着評価のためのモデルシミュレーションの精度を下げる要因となっている。さらに、アンモニアのように大気-森林間で沈着・放出の双方向性を持つ成分もあり、その交換メカニズムは未解明な点が多い。本講演では、筆者が取り組んできた各地の森林における交換フラックス観測により得られた乾性沈着あるいは大気-森林間交換のメカニズムの知見について報告する。特に現在のモデルでは考慮されていないPM2.5硝酸塩の化学的特性が沈着プロセスに与える影響や、アンモニアの双方向交換プロセスについて観測とモデルの両面から考察を行う。さらに、日本の遠隔地域における森林への窒素沈着量の推計結果を示し、上記の不確実性を考慮しつつ沈着量分布と経年変化の評価を行う。 |
著者氏名 | ○松田和秀 |
著者所属 | 東京農工大学農学部FSセンター |
キーワード | 交換フラックス, 乾性沈着, 大気汚染 |
Key word | exchange flux, dry deposition, air pollution |