第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

S4. 2020年農林業センサスデータが捉える日本林業の現状[What does the 2020 census of Agriculture and Forestry tell us about the current state of Japanese forestry?]

日付 2024年3月8日
開始時刻 9:00
会場名 431
講演番号 S4-4
発表題目 農林業センサスにおける極小規模所有者を含む林家の動向
Trends in Family Forest Owners in the Census of Agriculture and Forestry in Japan: Including Very Small Owners
所属 鳥取大学
要旨本文 本邦の林地所有は零細性が指摘され、施業の集約化など、林業において小規模林家が関わる局面は多い。また、多くの林家は農家でもあり、農業の活動状況が森林管理に影響するという指摘もある。そこで、農林業センサスの客体候補名簿の個票データより、公表データでは把握しえない保有山林面積1ha以下を含む林家の動向を農業の動向も併せて検討した。把握可能な山林保有面積が0.01ha以上の家族経営の客体を新たに「林家」と定義し分析したところ、2020年センサスにおいて「林家」は1,274,570戸、うち1ha未満の「林家」は584,523戸であった。センサスが定義する1ha以上保有する林家(以下、センサス林家)の比率は54%となる。また「林家」の保有山林面積は4,801,979ha、うち1ha未満林家の保有面積は211,457ha、センサス林家の保有比率は96%であった。経営耕地を保有する「林家」は843,043戸で66%、農地を所有している「林家」は1,163,898戸で91%であった。「林家」数は大幅に減少傾向にあるが、センサス林家との比率に大きな変化はなく、また経営耕地の保有比率の減少などが見られるものの、農業との関係は依然として大きいことが示唆された。
著者氏名 ○芳賀大地1 ・ 林宇一2
著者所属 1鳥取大学農学部 ・ 2宇都宮大学農学部
キーワード 森林所有者, 個票データ, 客体候補名簿
Key word forest owners, microdata, List of potential survey targets