第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

S4. 2020年農林業センサスデータが捉える日本林業の現状[What does the 2020 census of Agriculture and Forestry tell us about the current state of Japanese forestry?]

日付 2024年3月8日
開始時刻 9:00
会場名 431
講演番号 S4-6
発表題目 農林業センサスにおける立木買い・受託素材生産経営体の動向
Trends in standing tree buying and contract timber producers in the Census of Agriculture and Forestry
所属 福島大学
要旨本文 受託により保育作業や素材生産を行う経営体の動向を明らかにするため、2010、2015、2020年の3回分の農林業センサス個票を接続し、分析を行った。各年のいずれかで林業作業の受託収入がある経営体(立木買い・受託素材生産経営体)は、2010年は6833経営体、2015年は5709経営体、2020年は4020経営体に減少していた。素材生産量別に経営体数の推移を見たところ、2010年は立木買い・受託素材生産経営体の約半数が素材生産を行っていたが、2015年、2020年は約2/3が素材生産を行っていた。また、1万㎥以上の素材生産を行う経営体が増加傾向にあることがわかった。さらに、素材生産における受託と立木買いの比率を算出したところ、立木買いのみの経営体による素材生産量の構成比はやや減少傾向にあり、受託のみの経営体による素材生産量の構成比はやや増加傾向にあることがわかった。そして、1経営体あたりの作業受託面積(立木買い含む)は増加傾向にあった。これらより、経営体の規模が拡大している可能性が考えられた。
著者氏名 ○藤野正也1 ・ 林宇一2
著者所属 1福島大学食農学類 ・ 2宇都宮大学農学部
キーワード 林業経営体, 素材生産量, 参入退出
Key word forestry cooperative, wood production, entry / exit