第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
S5. 福島第一原子力発電所事故の生物影響―何が起こり、何が起こらなかったのか―[Biological effects of the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant Accident – What happened and what Did Not]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | 9:00 |
会場名 | 343 |
講演番号 | S5-1 |
発表題目 | 森林に降った放射性セシウムの動態 Dynamics of radiocesium in forests |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | 福島県の森林率は日本全体の森林率と同じ約7割であり、これは同時に福島第一原子力発電所の事故により陸地に飛散した放射性物質の7割を森林が受け止めたことを意味している。森林から系外への放射性セシウム流出割合は低いと考えられており、広大な森林に降った放射性物質は今後も残り続けると考えられる。震災から12年が経過し、除染や放射性セシウムの物理的減衰により居住地域の空間線量率は大きく減少した。帰還困難区域でも一部の居住域では避難指示の解除が進みつつある。一方で帰還困難区域の森林では、空間線量や構成物の放射性セシウム濃度は相対的に高く、野生動物や樹木への生物影響が懸念されてきた。環境が複合的に影響する可能性はあるものの、被ばくによる生物影響は主にその生物が受けた線量によって決定するものと考えられる。生物影響を評価するためには実際の森林内における放射能動態を知ることが不可欠である。そこで本発表では、これまでの放射能動態研究によって明らかになった、森林内の放射性物質濃度や空間線量率の時間的・空間的な変動の概要について紹介したい。 |
著者氏名 | ○小松雅史 ・ 橋本昌司 ・ 三浦覚 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
キーワード | 放射性セシウム, 循環, 準平衡, モニタリング, 将来予測 |
Key word | radiocesium, cycle, quasi‐equilibrium, monitoring, future forecast |