第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T1. 生物多様性保全と森林管理[Biodiversity conservation and forest management]

日付 2024年3月8日
開始時刻 16:30
会場名 432
講演番号 T1-7
発表題目 気候変動下で持続的な生態系サービス供給を実現する森林管理のシナリオ分析
Scenario analysis of forest management for sustainable provisioning of ecosystem services under climate change.
所属 北海道大学
要旨本文 森林生態系は生物多様性や構造的多様性を基盤として、木材生産や気候調整などの生態系サービスをもたらす。先行研究では、様々な生態系サービスの供給量を最大化するための森林管理が主に議論されてきた。しかし、気候変動は樹種構成や構造に大きな影響を与えるため、気候変動下でも様々な生態系サービスを持続的に供給できる森林管理策の立案が喫緊の課題である。本研究では、2018年北海道胆振東部地震で大規模な斜面崩壊が発生した北海道厚真町を対象に、気候と森林管理が生態系サービス供給量と供給安定性に与える影響を森林景観モデルLANDIS-IIを用いたシミュレーションにより評価した。気候シナリオでは、現在気候に加え、SSP1-2.6、SSP2-4.5、SSP5-8.5の将来気候シナリオを対象とした。森林管理シナリオでは、現状の管理方針・計画を基に作成したシナリオに加え、斜面崩壊地での森林再生方法と残存林管理オプションを組み合わせて作成したシナリオを対象とした。樹種多様性、木材生産、炭素収支などの各生態系サービスについて2100年までの毎年の供給量と供給量の年変動を算出し、気候変動下での様々な生態系サービスの持続的供給に最適な森林管理策について考察する。
著者氏名 ○堀田亘1 ・ 森本淳子1 ・ 芳賀智宏2 ・ 中村太士1
著者所属 1北海道大学大学院農学院 ・ 2大阪大学大学院工学研究科
キーワード 表層崩壊, 生物多様性, 撹乱レガシー, 森林景観シミュレーション, LANDIS-II
Key word Landslide, Biodiversity, Disturbance legacy, Forest landscape simulation, LANDIS-II