第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T1. 生物多様性保全と森林管理[Biodiversity conservation and forest management]

日付 2024年3月8日
開始時刻 17:00
会場名 432
講演番号 T1-9
発表題目 生物多様性保全と森林管理のための制度的取り組み
Institutional Initiatives for Biodiversity Conservation and Forest Management
所属 森林総合研究所
要旨本文 温暖化対策は喫緊の課題であり、解決策として森林の果たす役割は大きい。国内ではJ-クレジット制度によって、森林経営活動に伴うバイオマス増加量を吸収量としてクレジット化でき、温室効果ガスを排出する企業がこれを購入することで排出量と相殺できる。しかし、森林経営活動によるクレジット(以下、森林クレジット)は、他の方法、例えば再生エネルギーなどによる排出削減のクレジットよりも割高で取引される。そのため取得した森林クレジットが売れず、森林経営のモチベーションが高まらないという問題がある。 他方で「生態系サービス対する支払い(以下、PES:Payment for Ecosystem Service)」により、森林の多面的な機能を提供する持続的森林経営の支援が試みられている。 本報告ではPESの手法を援用して、生態系サービスを評価する。例えば生物多様性を考慮した森林の取り扱い方とした場合、それにより掛かり増しになる費用から生物多様性提供のサービスを評価する手法である。森林の機能を炭素吸収のみに矮小化せず、生態系サービスの提供をクレジット化するメリットについても検討する。
著者氏名 ○堀靖人1 ・ 大塚生美2 ・ 高橋卓也3
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業経営・政策研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 ・ 3滋賀県立大学環境科学部
キーワード 森林の生態系サービス, 生物多様性, 森林管理, 環境支払い, 自然保護契約
Key word Forest Ecosystem Services, Biodiversity, Forest Management, Environmental Payments, Nature Conservation Contracts