第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T2. 森林環境の持つ保健休養機能の基礎的研究と応用研究−森林+αの可能性ー[Basic and applied studies and possibilities on forest amenities]

日付 2024年3月8日
開始時刻 14:45
会場名 441
講演番号 T2-3
発表題目 都市近郊の里山を活用した森林散策カウンセリング‐若手女性職員の事例‐
Forest walking counseling utilizing suburban satoyama: a case study of young female staff
所属 樹づ木合同会社 / 東京農業大学
要旨本文 近年、官公庁や企業における休業者数の増加は現代社会の問題となっている。2023年の総務省統計局労働力調査によると、25~34歳の休業者数は他の年齢層に比べ最も多いとの報告がある。その対策としてカウセリングは相談先の一つとして利用されることが多いが、主に室内で行われるのが一般的である。そこで、本研究では、室内ではなく、森林空間を活用したカウンセリングをA市に勤務する若手職員を被験者として行った臨床研究の事例を報告する。調査方法は、被験者の対話記録の他、面談前後の気分調査票(POMS2)、また、異なる面談形式(街中散策、屋内座位、林内座位)でのカウンセリングを行い、アンケート調査も行った。その結果、被験者の気分は、面談後に、混乱-当惑、疲労-無気力が有意に改善され、友好は有意に低下したことが示された(p<0.05)。また、「楽しかった」「職場から離れ、リラックスし、考えをまとめられ、良い切り替えとなった」「森林は静かな空間でありながら、さまざまな場情報が得られ、自分の考えや思いを引き出し柔軟に考えられた」「日常生活で自然が目に入った時、カウンセリング場となった森林の季節変化を思い出した」などの報告も得られた。
著者氏名 ○竹内啓恵1,2 ・ 上原巌2 ・ 川畑真理子3
著者所属 1樹づ木合同会社 ・ 2東京農業大学地域環境科学部 ・ 3株式会社JUMOKU
キーワード 森林浴, 森林療法, POMS2, 気分転換, 自己成長
Key word Shinrin-yoku, Shinrin Ryoho, POMS2, Refreshment, Self-growth