第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T3. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forest]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | 15:45 |
会場名 | 343 |
講演番号 | T3-5 |
発表題目 | シュートの二次成長が休眠期のコナラ当年枝の137Cs放射能濃度に与える影響 Influence of secondary shoot growth on 137Cs activity concentrations in Quercus serrata current-year branches |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | きのこ原木に利用されるコナラ当年枝の休眠期の放射性セシウム(以下137Cs)濃度は、原木の放射能汚染の指標として調査対象とされるが、その137Cs濃度は、同一林分内でも大きくばらつくことが知られている。当年枝は、春から秋の生育期に二次成長することがあり、その二次成長が休眠期の当年枝の137Cs濃度のばらつきに影響を与えている可能性がある。そこで、福島県田村市都路町の広葉樹林で二次成長した当年枝を含むコナラの枝を採取し、二次成長や枝のサイズが休眠期の当年枝の137Cs濃度に及ぼす影響を調べた。2011年に伐採更新されたコナラ萌芽林において、2021年3月に5個体を対象に調査した。1つの個体から、2〜5本の当年枝が分枝する旧枝を採取し、当年枝を分枝位置ですべて切り分けた後、成長時期(一次、二次、三次)と当年枝の根元径(小<2mm、中=4mm)で分画し137Cs濃度を測定した。二次成長の当年枝の多くは一次成長のものよりも数十%137Cs濃度が高かった。根元径大の当年枝の137Cs濃度は相対的に低い傾向にあったが、中と小との違いは明瞭ではなかった。各画分が当年枝全体の放射能に占める割合についても解析し、二次成長の影響を評価した。 |
著者氏名 | ○三浦覚 ・ 坂下渉 ・ 長倉淳子 ・ 阪田匡司 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
キーワード | 広葉樹, 放射性セシウム, 濃度差, 一次成長 |
Key word | broad leave trees, radiocesium, concentration difference, primary growth |