第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T5. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | 14:45 |
会場名 | 341 |
講演番号 | T5-2 |
発表題目 | 大雨を伴う台風で引き起こされる風倒と崩壊のリスク要因の比較 Comparison of factors for windthrow and landslide caused by typhoons with heavy rainfall |
所属 | 北海道大学大学院 |
要旨本文 | 気候変動により日本に上陸する台風が大雨を伴う傾向が予測されており、災害リスクに備える必要がある。2016年8月17~30日に北海道に上陸した4つの台風(総雨量911mm)で道南地方の森林で発生した風倒と崩壊を対象に、ハザード、暴露、脆弱性を考慮したリスク要因の解明を行った。風倒リスクに関わる要因は、樹種・強風に対する斜面方位・総雨量・地形であった。深根型の樹種で構成される森林、正面からの強風、雨量が多い、急峻な地形、という条件で発生確率が高かった。水平根の発達した樹種が横方向からの強風に対して有利であったこと、振動で深根型の根鉢下部に雨水が流れ込み、土壌含水率の上昇で根の支持力が低下したことが考えられる。一方、崩壊リスクに関わる要因は、地形、強風に対する斜面方位、斜面方位、最大風速であった。急傾斜、正面からの強風、北~東南東向き斜面、風が強い、という条件で発生確率が高かった。生きた根系だけでなく腐朽した根系も土壌の間隙水圧を低下させ斜面を安定させる効果をもつため、崩壊については特定の根系をもつ樹種がリスク要因にならなかったと考えられる。 |
著者氏名 | ○森本淳子1 ・ 饗庭正寛2 ・ Furukawa, Flavio1 ・ 竹見哲也3 |
著者所属 | 1北海道大学大学院農学研究院 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 3京都大学防災研究所 |
キーワード | 風倒, 表層崩壊, 気候変動, リスクモデル, 直根 |
Key word | windthrow, shallow landslide, climate change, risk model, taproot |