第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 ポスター発表
講演番号 P-025
発表題目 静岡市における小規模わさび田の文化的景観を取り巻く観光構造
Spatial Structure of Tourist Destination and Accommodations around Wasabi Field Cultural Landscape in Shizuoka City
要旨本文 静岡市は、世界におけるわさび栽培発祥の地であり、「静岡水わさびの伝統栽培」として、2018(平成30)年に国連食糧農業機関(FAO)から世界農業遺産の認定を受けている。そして、慶長年間(1596年~1615年)から続く畳石式の小規模わさび田による水わさび栽培が、今でも同市葵区の有東木地区などの山間部で行われている。ただし、観光面からみると、現在静岡市内のわさびは、「わさび漬け」など、街中における土産品としては広く出回っているものの、山間部のわさび田の文化的景観が十分に機能し、来訪者を誘引し、地域振興に貢献しているかについては検証の余地が残される。その背景を受けて、本研究では静岡市内全域の観光デスティネーションや宿泊施設の地理的集散状況を分析して、わさび田を取り巻く観光構造を解析した。その結果、静岡市内には、様々なテーマを持ったデスティネーションが分散して多数集積する一方、宿泊施設の集積地は限定されている実態が明らかとなった。以上の結果より、静岡市における小規模わさび田の文化的景観を有効に活用するためには、市内の他テーマのデスティネーションとの連携を図るとともに、宿泊拠点の整備が必要であることが提言できた。
著者氏名 ○田中伸彦1 ・ 竹内真一2 ・ 髙橋美里3 ・ 霜田孝太郎3 ・ 中村麟太郎3
著者所属 1東海大学観光学部 ・ 2東海大学海洋学部 ・ 3東海大学大学院文学研究科観光学専攻
キーワード わさび田, 観光目的地, 宿泊施設, 文化的景観, 静岡市
Key word Wasabi Field, Tourist Destination, Accommodation, Cultural Landscape, Shizuoka City