第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-038
発表題目 緑地景観を構成する要素のうち,「行ってみたい」と思わせるものは何か
What elements of the green landscape make people want to go there?
要旨本文  緑地景観において,どのような景観要素が「好ましい」とされるのか解明しようと試みた研究は多いが,景観法(2004年公布)の目的を考えると,好ましさのみに着目することは不十分ではないだろうか。そこで本研究では,見る人を「行ってみたい」と思わせるような景観要素を明らかにすることを試みた。東京都青梅市の青梅の森及び永山公園,杉並区の浴風会にて計8枚の写真を撮影し,40人の被験者に提示し,独自のアンケート票とSD法景観評価調査票に回答してもらった。撮影した写真においては緑視率や舗装率(写真に占める舗装路面の割合),フラクタル次元などを算出した。その結果「行ってみたい」と思われる景観は「好ましい」景観に等しく,また「行ってみたい」と思わせるような景観要素は複数あることが示唆された。多くの被験者に行ってみたいと思われた写真に共通して見られた条件は,写真の舗装率が非常に低いことと,緑視率及びフラクタル次元が高いことであった。しかし緑視率及びフラクタル次元が中程度であった景観が最も「行ってみたい」とされたので,これらの数値で表せるような自然性の高さに加えて「適度な人工性」がそう思わせていることが示唆された。
著者氏名 ○毒島春喜1 ・ 竹内啓恵2 ・ 田中恵1 ・ 上原巌1
著者所属 1東京農業大学地域環境科学部 ・ 2樹づ木(同)
キーワード 景観写真, 森林の現場, アンケート調査, SD法, 緑視率
Key word Landscape Photographs, Forest Perspective, Questionnaire Survey, Semantic Differential Method, Green Coverage Rate