第134回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 ポスター発表
会場名 (学生ポスター賞の審査対象)
講演番号 P-040
発表題目 国立公園の環境価値と利用者負担政策の評価手法開発に関する研究
Research on the development of evaluation methods for environmental value and user fee policies
要旨本文 近年、ビッグデータと呼ばれる大規模情報の利活用に対して、幅広い分野で注目されている。環境評価の分野でも顕示的な選好を把握できる点や、十分なサンプル数による分析結果の信頼性の点から有効だと考えられており、ビッグデータから特定の場所を経済的に評価する研究が増加している。環境価値の評価手法は多くある中で、トラベルコスト法がある。この方法では訪問者の属性及び旅行費用をもとに、訪問1回あたりの価値を算出する。従来は現地アンケート調査が主流だったが、特定の時期、場所を訪れた訪問者の情報しか得られないという課題があった。本研究では、ビッグデータを用いて大山隠岐国立公園内にある大山における環境価値を評価する。本研究で使用するNTTドコモの「モバイル空間統計データ」は、NTTドコモと契約している携帯電話の位置情報データでありサンプル数が多く、従来の手法と比較して結果の信頼性が高いと言えよう。また、24時間365日の情報が取得できるため、訪問価値の季節変動及び年度推移の計算が可能であり、より深い環境価値の特質を提示できる。本研究は、国立公園の利用と環境保全の両立を目指す政策立案に寄与するものである。
著者氏名 ○穴見賢志朗
著者所属 京都大学大学院農学研究科
キーワード 国立公園, モバイル空間統計, 評価手法
Key word national park, mobile spatial statistics, evaluation method