第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

風致・観光部門[Landscape Management and Tourism]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 541
講演番号 PB-6
発表題目 長野県阿智村における地域行事に使われる生物資源
Biological resources used for regional events in Achi-village,Nagano prefecture
所属 日本大学大学院
要旨本文 かつての日本の集落では衣食住を里山環境に依存してきた。山村の習俗や伝統・文化、信仰はその土地の生物資源や土地の自然環境に深く関わっており、その集落や地域のアイデンティティの根底となっている。しかし高齢化や近代化により、生物資源と土地の関係は失われつつある。本研究では長野県南部の阿智村の祭事等の地域行事における生物資源利用に着目しその関係を明らかにすることで、その土地の行事と生物資源の一体的な保全のあり方について検討する。資料として風土記、歳時記、郷土史等の文献を用いて昭和初期頃の阿智村の歳時記を作成した。項目には地域行事の時期と概要、飾りや供え物、行事食、それらの材料として使われている生物資源についてまとめた。行事の飾りや道具として使われる木本類としてマツやタケの他、ヒノキ、ウツギ、ヤナギが見られ、草本類には茅、藁、麻などが見られた。行事食には米・もち米、麦、豆類の他ダイコンが多く見られた。この地域では米の収穫量は少なく、通常食は小麦が中心であり、行事食の米は特別なものと考えられた。
著者氏名 ○小林弘樹1 ・ 園原和夏2
著者所属 1日本大学大学院生物資源科学研究科 ・ 2日本大学生物資源科学部
キーワード 地域行事, 行事食, 生物資源
Key word regional events, traditional food, biological resources